コラム

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夏の養生

2023/08/04

8月になり、暑さが猛威を振るっていますね。

今回はこの酷暑を乗り切る夏の養生についてお話ししたいと思います。

前回のコラムで五臓六腑についてご説明しました。

夏の時期は心の働きが旺盛になります。

心は血流を司る臓ですが、西洋医学との違いは 脳と密接な関係を持ち、心理、意識、思惟活動の反応する臓と考えられている事です。

中医学では、心身の健康を維持するには

気(生命エネルギー)血(血液)水(津液(体液))が滞りなく体内を巡り、全身にいきわたる事が重要と考えます。

身体は暑さに対し、汗をかく事で体温を下げようとしますが、あまりの暑さだと多汗となり、エネルギーである気までも一緒に流れ出てしまいます。

津液が不足し血流に影響を与えると、動悸、だるい、脱力(やる気がでない)などの夏バテ症状や、体内の水分不足により熱がこもると、イライラや不眠などの症状が現れやすくなります。

脳と密接な関係にある心は、暑さも苦手なのでキチンと働けないのです。

 

夏はそんな心を養う事が大切。

夏の食養生は、気を補う食材や、熱を取り除いて暑さから身体を守り、津液を生じさせ、喉の渇きを改善する水分豊富な食材を積極的に取り入れる事が大切になります。

ここで、手にはいりやすい食材を幾つかご紹介します。

・気を補う食材

  山芋、鶏、米、キャベツ、カボチャ、ブロッコリー、椎茸、栗、いんげん、いわし、カツオ

・熱をとる食材

  セロリ、せり、レタス、ゴーヤ、緑茶、緑豆、バナナ、白菜

・津液を生じさせ、喉の渇きを潤す食材

  きゅうり、トマト、メロン、スイカ、豆腐

この他にも、血を生む人参やほうれん草、気の流れを調える玉ねぎ、胃腸の改善が期待出来るオクラやパプリカなども積極的に取り入れ、この酷暑を美味しく乗り切りましょう!

 

(人参と玉ねぎスープ)

人参で血を補い、玉ねぎで気滞を取り除き、セロリで清熱する

(薬膳ラタトゥイユ)

トマト、セロリ、ズッキーニ、ナスで清熱し、玉ねぎで血流を促しつつ気を調え、オクラやパプリカで整胃する

 

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